■ Sonnar 2/50


表記:Sonnar 1:2 f=5cm
最短撮影距離:0,9m
最小絞り:16
マウント:内爪バヨネット(旧)
構成:3群6枚
製造・年代:Carl Zeiss Jena, 1933
フィルタ径:A42
重量:180g
特記事項:ニッケルメッキ
表記:Sonnar 1:2 f=5cm
最短撮影距離:0,9m
最小絞り:16
マウント:内爪バヨネット
構成:3群6枚
製造・年代:Carl Zeiss Jena, 1935
フィルタ径:A42/S40,5x0,5
重量:165g
特記事項:クロームメッキ、固定鏡胴、コーティング(後処理)


表記:Sonnar 1:2 f=5cm
最短撮影距離:0,9m
最小絞り:22
マウント:内爪バヨネット
構成:3群6枚
製造・年代:Carl Zeiss Jena, 1939
フィルタ径:A42/S40,5x0,5
重量:150g
特記事項:沈胴

表記:Sonnar 1:2 f=5cm T
最短撮影距離:0,9m
最小絞り:22
マウント:内爪バヨネット
構成:3群6枚
製造・年代:Carl Zeiss Jena, 1947
フィルタ径:A42/S40,5x0,5
重量:000g
特記事項:固定鏡胴

 云うまでもなく1932年のコンタックスI型がひっさげてきた自慢の高速レンズ、それがゾナーだ。どちらかというとF1,5のゾナーは宣伝要素の強い際物――そうは云っても良く写る――で、F2のゾナーこそがコンタックスの主役だった。ロバート・キャパが中国と北仏で使っていたのもこのF2である。それにしてもコンタックスと云えばキャパしか見あたらないのは情けない話だ。ドイツ宣伝省のPK部隊でもコンタックスの装備率は1%に満たなかったと云うから、往時のドイツ側記録写真のうちコンタックスで撮影された写真の可能性が高いのは、それが標準装備だったドイツ潜水艦隊のものくらいなんだろう。
 F2のゾナーは最初F1,5と同じ鏡胴デザインで供給されており、1936年のクローム鏡胴が登場する間際までは固定鏡胴だった。ごく初期のクローム版もF1,5と同じ固定鏡胴で、すぐに沈胴式に改められた。この沈胴型ゾナーも初期型と量産型の2種類があるが、量産型が市場では一番良く見かけられる。ちなみに初期型は銘板がフラットではなく、絞りリングも幅が広い。絞り開放で非常にソフトな描写をするのは8,5サンチゾナーと同じで、半絞りも絞るとすぐに鮮鋭さを現すのも同様だ。F1,5に較べて無理のない設計のためか、くせのない優れた描写をする。その分、面白味に欠けるかもしれない。なお正確な焦点距離は52ミリと云われている。
 戦後のイエナ及びオーバーコッヘン製のF2ゾナーはいずれも固定鏡胴となった。沈胴式だと平面性にやや不安定さが残るためか、固定鏡胴のほうが写りが良いように感じることがある。作例に使ったレンズは戦前のクローム固定鏡胴(コーティングあり)版。戦前の生産数は8万6千本以下と思われる。もちろん、ラインナップ中では最大だ。


2004 Urayasu, Chiba F2 ILFORD DELTA 400 PROFESSIONAL


Photo and Text (C)2004 Yoshitane Takanashi inserted by FC2 system