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Triotar 4/85
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表記:Triotar 1:4 f=8,5cm |
最短撮影距離:1m |
最小絞り:22 |
マウント:外爪バヨネット |
構成:3群3枚 |
製造・年代:Carl Zeiss Jena, 1939 |
フィルタ径:A42/S40,5x0,5 |
重量:380g |
特記事項:なし |
コンタックスシステムの8,5サンチレンズと云えば無論ゾナーであり、それより1年早く、つまりコンタックスのデビューと同時に投入されたトリオターは、後輩の名声の陰に隠れて目立たない。トリオターと云うと安物のイメージがあるようだが、それはトリプレットタイプだからで、要は枚数信仰によるものと云っていいだろう。ローライコードに搭載されたトリオター7,5サンチなど確かに広角気味の画角では、周辺部の像の流れるのがはっきり判る。しかし何度も云うようにその多くはトリミングで切り捨てられる範囲内のことである。ましてサービスサイズならほとんど気にならない。一般的に安物、大衆向けカメラと呼ばれる代物を弄んできて判ったことは、レンズは3枚あれば十分だということだ。
コンタックスのレンズシステムの中で、トリオターの名を冠するレンズはこの8,5サンチ1本しかない。少し周辺を見渡してみれば、スーパーネッテルの5サンチとネタックスの稀少な10,5サンチが見つかるが、どちらも中古市場では8,5サンチトリオターにコンタックスIIボディを足した値段よりも高い。このトリオター、生産本数は戦前に限って云えばゾナーの1/4であり、余り市場に出て来ないのにも拘らず、市場価格は比較的安い。どうかすると単体のゾナーF1,5よりも安かったりする。それほどまでに不人気なのは先述した枚数信仰のほか、昨今のクラカメ雑誌がハチゴゾナーばかり持ち上げているせいもあろう。早い話、誰もこのレンズをちゃんと使ってみようとしていないのだ。描写は割合いにシャープでこってりしていて、画角が狭いためか周辺部もそれほど崩れない。光線条件が悪いとフレアが出やすいのはノンコーティングレンズの宿命だが、それとてハチゴゾナーほどシビアではない。開放F値が2段暗いことを除けば、存外に取り回しの良い使える玉である。
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2004 Tsukiji, Tokyo F5,6 ILFORD DELTA 400 PROFESSIONAL |
Photo and Text (C)2004 Yoshitane Takanashi