■ Kiev, FED and Zorkii Lenses


図に乗って「使うキエフ&フェド・ゾルキーレンズ」である。とはいってもコンタックスマウントおよびライカネジマウントのレンズだけだし、そもそもがコンタックス用レンズのコピー、と云って悪ければ再生産だから、コーティングの違い以上に目立った差異はない。あるとすればそれはハズレの玉だったと云うことであり、実際それがあり得るほどの品質管理体制だったのが、ソ連の民生品工業の実体だ。誤解のないように補足するが、これはあくまで民生品レベルでの話である。人間を月まで送り込んだ国家なのだからちゃんとやればできるのだし、その技術力もさすがに高い。ただ、残念ながら民生品クラスではちゃんとやらないことが多いだけなのだ。
キエフ=コンタックスマウントレンズは、40年以上に亘って生産され続けた希有なレンズ群であるから、長い間におおもと(つまりツァイスだ)の設計から改良されていったものもあるし、そのまんまの設計を貫き通したものもある(らしい)。新たに書き起こされたのはオリオンとヘリオスシリーズで、間違いなく前者はトポゴンから派生して、一方後者は恐らくライツかニコンあたりのガウスタイプを元に設計されたと思われる。
同じくフェド(発音はフェトが正しい)レンズは当初ライツレンズのコピーだったようだが、終戦によってツァイスの膨大な資料が使えるようになってからは、ユピテルレンズ群が一世を風靡することになる。なお、フェド標準レンズは形こそエルマーだが、絞りの配置はテッサーだ。フェドが出現したのは1933年とも1934年とも云われているので、最初期のフェドレンズからすでにテッサーコピーだったかもしれない。それから戦前のフェドとライカのフランジバックは微妙に異なるので注意されたい。

※各レンズ紹介リンク先は未設置


Wide-angle lens
RUSSAR-MR2 5,6/20
ORION-15 6/28
FED 4,5/28

Contax & LT Mount
Contax Mount Only
LTM(FTM) Only
Wide-angle lens
JUPITER-12 2,8/35
Standard lens
JUPITER-3 1,5/50
JUPITER-8 2/50
JUIPTER-8NB 2/50
HELIOS-94 1,8/50
HELIOS-103 1,8/53
Standard lens
FED 2/50
FED 3,5/50
FED 3,5/50 (MAKRO)
INDUSTAR-22 3,5/50
INDUSTAR-50 2,8/50
INDUSTAR-61 2,8/50
Telephoto lens
JUPITER-9 2/85
FED 6,3/100
JUPITER-11 4/135
Special lens
Stereo 4/35
※1970年代以前の焦点距離はcm表示だが本表ではmm表示に統一



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