Contax IIIのトップカバーを外す1/2

Contax IIIのトップカバーの外し方は、基本的にII型のそれと変わらない。問題は露出計と露出計の調節リング付き巻き戻しノブだが、もともとII型からIII型への改造をオフィシャルにやっていたくらいだから、ボディの構造はまったく一緒、軍艦部の2/3ほどが違うだけだ。
分解にあたっては、(1)巻き上げノブ>(2)巻き戻しノブ>(3)露出計の順で作業すると都合がいいので、以下、(2)と(3)を解説する。(1)巻き上げノブの外し方はII型と同じなので、そちらを参照のこと。例によってすべてマイナスネジであり、逆ネジもない。

(2)巻き戻しノブを外す。
なんにも考えなくていいから、巻き戻しノブのてっぺんにあるマイナスネジ(部品一覧fig.17の1)を外す。一番上の円盤(fig.1の2)を抜き取り、ワッシャ(部品一覧fig.17の3)も取りのける。
下の絞り表示環(fig.1の4)もただ填っているだけなので、これも抜き取る。

fig.1
(2−1)感度表示環を外す。
中心軸そばにいもネジ(fig.2の6)が見えているので、これを外す。感度表示環(fig.2の5)はねじ込みになっているので、普通に回せば外れる。何度か調整された個体だと、いもネジの穴が軸の周りにいくつかあいていることがあるので、組上げの際には注意すること。
ちなみにこの表示環には突起(fig.3の赤矢印)があって、これが感度設定のときに表示環が回りすぎないようストッパーの役目を果たしている。

fig.2

fig.3
(2−3)露光計調節環を外す。
この調節環(fig.4の7)もまた填っているだけだから、簡単に抜ける。なお、抵抗部品(同8)がこの調節環に取付けられているが、(9)の2つのネジを緩めることで取付け位置をずらす(つまり調整する)ことができる。fig.4の赤矢印は、抵抗の接点である。
なお、感度表示環を外さなくても調整できるよう、感度表示環には通し穴があけられている。(fig.5参照。赤矢印はいもネジを抜いた穴)

fig.4

fig.5
(2−4)抵抗板を外す。
調節環を外すと抵抗板(fig.6の10)が見える。これは(11)(12)(13)のネジを抜けば外れる。
(13)のネジは、光電池に接続するライン(fig.6赤矢印)を止めているものなので、断線、特に被覆を破かないよう注意して回すこと。この被覆が破れて中の導線がダイカストや上板などに接触すると、露出計は正しく動作しない。

fig.6
(2−5)上板のネジを外す。
fig.7の14のネジを外して、上板(15)を外すための軍艦部左側の作業はおしまい。赤矢印は例のライン。

fig.7

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